Milano (ミラノ)

前回の記事:「Civitavecchia/Rom (チヴィタヴェッキアとローマ)」

関連する記事:「コスタ・パシフィカ(Costa Pacifica)での旅」

関連する記事:「コスタ・パシフィカでの旅 その2」

(ミラノ)

Milao Linate Airport (ミラノ・リナーテ空港)

イタリア・ミラノには空港が3つあります。ミラノ・マルペンサ国際空港(MXP)、ミラノ・リナーテ国際空港(LIN)、ベルガモ・オーリオ・アル・セーリオ空港(BGY)です。日本からの国際線が主として到着するのはミラノ・マルペンサ空港で、ローマのフィウミチーノ国際空港と並んでイタリア最大規模の空港の一つです。

ミラノの3つの空港を紹介したホームページ

ここでは、ミラノ・リナーテ空港について紹介します。

住所:Viale Enrico Forlanini, 20054 Segrate MI, Italy

空港公式ホームページ

空港の設備について

リナーテ空港は、ミラノ市街の東側に位置しており、ドゥオーモまでも5Km程で、市街へのアクセスは格別に便利です。リナーテ空港(LIN)は、ターミナルがひとつのコンパクトな空港です。1階が到着フロア、2階が出発フロアになっています。お土産ショップや免税店、レストラン、カフェ、コンビニなどの施設は主として到着階にあります。また2階には、フードコート風のレストランエリアがあります。

(空港内のレストランエリアの案内:筆者撮影)

手荷物サービスについて

場所:到着フロア(1階)

営業時間:07:00-20:00

料金:8ユーロ(個/30Kgまで)

Depogio bagali (Left baggage)の標識に従って進んで行くと、郵便局の奥に手荷物預かりサービスが突き当たりにあります。手荷物預かりサービス はMilanBag社が運営しており、ミラノ・マルペンサ空港にも同じサービスがあります。また当日直接手荷物を持ち込めばそのまま預かってもらうことが出来、予約等は必要ありません。

MilanBag公式ホームページ

(MilanBag.it:手荷物一時預かりサービス:筆者撮影)

リナーテ空港からミラノ市内へのアクセス方法

1.地下鉄(M4)

ミラノ市内の公共交通機関はATM社によって運営されています。そのATM地下鉄の4番線(M4)がリナーテ空港とミラノ市内を結んでいます。2024年に全線が開通したM4を利用するのが、最も安価かつ簡単に到達する手段です。M4を利用すると、リナーテ空港(Linate Aeroporto)駅からミラノ市内のサン・バビラ(San Babila:7駅目)駅まで乗り換えなしで行くことができます。

空港地上階からMetro Mの標識に従って進んでいくと、のエスカレーター(動く歩道)に到達しますので、そのままス進んでいくと、リナーテ空港駅の改札に到着します。乗車券は、駅の自動券売機で購入が可能です。料金は片道2.20ユーロで、改札に入場した時刻から90分間有効となっているため、その時間内であれば何度でも乗車ができます。

(ミラノ市街へ向かう地下鉄の改札:筆者撮影)
(地下鉄4号線の路線図:筆者撮影)

料金:片道2.20ユーロ

所要時間:約12分

運行時間:6:00頃~翌0:00頃

最新運行時間は、公式ページをご確認ください

ATM公式ホームページ

クレジットカード

券売機にデカデカと「ここで立ち止まって、チケットを買わないでください」と表示してあります。その意図は、日本の大都市でも導入されているように、クレジットカードを自動改札にかざすだけで、料金が引き落とされるので、そちらを利用してくださいということのようです(あえて乗車券を買うこともできます)。ミラノ市内のバスを含めたほぼ全ての公共交通機関で、このクレジットカードでの支払いシステムが導入されています。さらに便利なことに、利用回数に応じて、1日乗車券等の割引券を買っていた方が得だった場合、その利用回数に達した時点で、その料金が自動的に適用されます。ただし、料金が適用されるためには、同一のクレジットカード(ないしApple Payなど)で利用を続ける必要があります。

(自動券売機。その上に「切符を買わないでクレジットカードを利用してください」とあります:筆者撮影)

2.空港シャトルバス

リナーテ空港とミラノ中央駅を繋ぐシャトルバスがAutostradale社から運行しています。バス乗り場は、到着ロビー7番出口を出たところにあります。乗車券は、公式ページで事前に購入できるほか、車内で係員から直接購入することも可能です。

出発地:到着ロビー7番出口を出てすぐ

料金:片道5ユーロ

所要時間:約25分

運行時間:8:30~22:30

最新運行時間は公式ページをご確認ください

Autostradale社公式ホームページ

(空港から市内へのシャトルバス乗り場:筆者撮影)

Basilica di San Lorenzo Maggiore (サン・ロレンツォ・マッジョーレ大聖堂)

サン・ロレンツォ・マッジョーレ聖堂(Basilica di San Lorenzo Maggiore)は、イタリア・ミラノにある西ヨーロッパ最古のキリスト教聖堂の一つです。ローマ帝国領の西側における事実上の首都であったメディオラヌム(現ミラノ)と、初期キリスト教建築を今に伝える最も重要な歴史的建造物であり、時代の変遷とともに幾度もの再建と改築を重ねながら、現在も圧倒的な存在感を放ち続けています。

大聖堂の公式ホームページ(イタリア語のみ)

(サン・ロレンツォ・マッジョーレ大聖堂の外観。後ろ側から:筆者撮影)

成立とその歴史

サン・ロレンツォ・マッジョーレ聖堂の創建は、紀元4世紀末から5世紀初頭(370年代〜402年頃)にさかのぼります。当時、ミラノは西ローマ帝国の皇帝が滞在する帝国首都として機能しており、政治・宗教の双方において決定的な中心地でした。

創建については諸説存在しますが、一般的には西ローマ皇帝グラティアヌスまたはテオドシウス1世の時代に、皇帝一家の宮廷礼拝堂(imperial basilica)または大規模な殉教者記念聖堂(マルティリウム)として計画・建設されたと考えられています。周囲には運河や庭園、そして前庭(アトリウム)を飾る古代ローマの列柱(サン・ロレンツォの柱)が配置されました。

中世以降、11〜12世紀にかけてロマネスク様式での大規模な修復・改築が行われ、後述する中央ドームや四角形の角塔などが再構築されました。さらに1573年には中央ドームが突然崩落するという悲劇に見舞われましたが、建築家マルティノ・バッシのもとで反宗教改革期(ルネサンス・バロック期)の技術を取り入れた再建が行われ、1591年に現在のドーム構造が完成しました。

建築上の特徴

15世紀から16世紀のルネサンス期において、レオナルド・ダ・ヴィンチやドナト・ブラマンテをはじめとする大建築家たちは、ミラノに滞在中にこのサン・ロレンツォ聖堂を極めて熱心に研究・スケッチしました。聖堂の完全なシンメトリーを持つ中央集中式プランと大空間の架構技術は、ブラマンテによるバチカンのサン・ピエトロ大聖堂の初期設計案や、ルネサンス期理想都市の建築思考に多大なインスピレーションを与えました。

(大聖堂の全体図:筆者撮影)

八角形集中堂

伝統的な西ヨーロッパのバシリカ(長方形の船型平面)とは異なり、この聖堂は中央に巨大な空間を配置した集中堂式の四角型(テトラコンチ:tetraconch)および八角形プランを採用しています。中央の八角形空間を取り囲むように4つの半円形のエクセドラ(壁龕部)が張り出し、それらをさらに二層構造の回廊(1階の周廊と2階の側廊・ギャラリー)が包み込んでいます。この構造は、後世のビザンティン建築(コンスタンティノープルのハギア・ソフィア大聖堂やラヴェンナのサン・ヴィターレ聖堂)の先駆けであり、古代ローマ建築のドーム技術や大浴場建築(カルダリウムなど)から強い影響を受けています。

中央ドームと外観構造

16世紀末に再建された現在の中央ドームは、八角形のドラムの上に載る構造となっています。外部から見ると、堅牢なレンガ造りの重厚な外観と、ロマネスク時代に追加された4つの四角い角塔(鐘楼・補強塔)が印象的です。19世紀には古典主義的なファサード(正面装飾)が施され、前庭に佇む古代ローマの列柱との美的な調和が図られました。

初期キリスト教モザイク美術

聖堂に隣接する「サン・アクイリーノ礼拝堂(Cappella di Sant’Aquilino)」は、この部分のみ有料(2ユーロ:2026年時点)ですが必見です。4世紀から5世紀にかけて建設された八角形の霊廟(一説には皇帝テオドシウス2世の妹ガラ・プラキディアの夫の霊廟、あるいは皇室の洗礼堂)であり、内部には初期キリスト教美術の傑作である金地に輝くモザイク画が奇跡的に残されています。特に「使徒たちに囲まれた全能者キリスト(Traditio Legis / キリストと12使徒)」を描いたモザイクは、キリストが哲学者の衣を纏い、太陽神ソル(Sol)のような神的光芒を背にして描かれており、古代ローマの伝統がキリスト教的なものへと移行していく過渡期の姿を示しています。

サン・アクイリーノ礼拝堂と地下遺構

聖堂内部からアクセスできるサン・アクイリーノ礼拝堂の地下には、古代ローマ時代(紀元2世紀〜3世紀)のアンフィテアトロ(円形闘技場)から切り出された巨大な石材ブロックで構築された基礎部分がそのまま残されています。見学者は地下空間に降りることで、ローマ時代の土台の上に初期キリスト教の聖堂が直接建設された歴史の重なりを直に観察することができます。

最新情報をチェックしよう!

旅行/Tripの最新記事8件

>フェルドハイムにおける再生可能エネルギー事業

フェルドハイムにおける再生可能エネルギー事業

ドイツ連邦共和国ブランデンブルク州にある集落フェルドハイムでは,現在(2024年)陸上風力発電,太陽光発電,バイオガス発電,村内全域への温水供給システム,蓄電施設が稼働しており,さらに水素の生産・貯蔵設備の建設が進められている.フェルドハイムは人口130人,世帯数30余りの集落にもかかわらず,それゆえにドイツ国内のみならず,全世界から視察が殺到する地域となっている.その様相は,外部の観察者の目線からすれば,まるで再生可能エネルギーに関する常設の一大ショールームのようである.

しかしながらよく注意して観察すると,それぞれの事業は,特定の企業の主導によって,地域社会と分離した形で運営されているのではなく,フェルドハイムの地域社会ないし市民社会と企業とが,有機的かつ不可分の形で協働する形で機能していることに気付かされる.

CTR IMG