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再生可能エネルギー

バイオエネルギー村ユーンデ 生活環境再編に向けた討議民主主義の可能性

はじめに マイケル・エドワーズは,人間が何らかの集団的な活動を組織的に行う時,その組織原理は,理念型的に言うならば以下の3つに分類されると述べている. 1.主として条例・法律といった国家や行政の強制力を通して行動が組織化されるケースである. 2.市場における個人の「経済合理的」な諸決定が,それぞれの個人の意図とは無関係に結果的にある特定の組織的行動が引き起こされるケースである. 3.他者との連帯と […]

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フェルドハイムにおける再生可能エネルギー事業

ドイツ連邦共和国ブランデンブルク州にある集落フェルドハイムでは,現在(2024年)陸上風力発電,太陽光発電,バイオガス発電,村内全域への温水供給システム,蓄電施設が稼働しており,さらに水素の生産・貯蔵設備の建設が進められている.フェルドハイムは人口130人,世帯数30余りの集落にもかかわらず,それゆえにドイツ国内のみならず,全世界から視察が殺到する地域となっている.その様相は,外部の観察者の目線からすれば,まるで再生可能エネルギーに関する常設の一大ショールームのようである.

しかしながらよく注意して観察すると,それぞれの事業は,特定の企業の主導によって,地域社会と分離した形で運営されているのではなく,フェルドハイムの地域社会ないし市民社会と企業とが,有機的かつ不可分の形で協働する形で機能していることに気付かされる.

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